金沢市をはじめとする石川県内の中学校・高校では毎年5月に中間テストが実施されています。高校では中旬の15日前後から、中学校では金沢市内で月末最終週の29日か30日、野々市市など早い地域では22日に実施されました。
定期テストは一年間を通して5回実施されますが、一学期中間テストは新学年になってから初めての定期テストです。お子さん・親御さん共に気持ちの面でも新学年を何とかよい形でスタートしたい、との思いから程よい緊張感を持ってテスト勉強に励み、中間テストに挑んだお子さんも多いのではないかと思います。
一学期中間テストは、全5回の定期テストの中で最も高得点を狙えるチャンスがあり、その理由には3つの原因があります。
1、テスト範囲が一年の中で最も狭いこと
春休みやゴールデンウィークで授業時間数が多く確保できないため、当初の予定よりもテスト範囲が狭くなりがちです。特に中学三年生は修学旅行に行くため、他の学年以上に授業数が少なくなります。他のテストに比べて、対策にかける時間が短くてすむことは最大のメリットです。
2、学習内容が比較的簡単なこと
単元の最初から最後まで授業で進めきることが出来ない場合が多く、応用問題を出題しにくくなりがちです。5教科の中でも特に数学は基礎的な計算分野から始まるため、その傾向がより強く出ています。出題内容の易化は平均点の上昇に直結し、ケアレスミスの多さは命取りになるため、細心の注意と十分な練習が必要です。
3、新学年で新たなスタートを踏み出せること
特に一学期の中間テストまでの4月・5月は新学年になったばかりで、心機一転、「新たな目標に向かって頑張ろう」、「新学年をよい形でスタートしよう」と意気込んでいる子たちも大変多くいます。大半の人は、今までの環境から新しい環境に変わると、少なからず緊張を抱えて集中力が高まるものです。
他にも一学期中間テストは高得点を取ること以外に、勉強の意識を変える大きなチャンスが潜んでいます。それは勉強に対する自信を深め、勉強の習慣を身に付けてしまうことです。特に、今までに経験したことのない高得点を取って出来る喜びを体感すると、今後の励みとなり、その後のやる気へと繋がり易くなります。
「やったらやった分だけ結果に反映されたぞ!」
「この調子で次も頑張って勉強しよう!」
中には「あれだけ頑張ったのに、思うような得点に結びつかなかった」という場合も現実にはあります。しかし、「自分の中でやれることは全てやりきった!」という程に取り組んだ場合、今回の結果だけを見て悲観的になる必要は決してありません。
もし、ろくにテスト勉強を真剣に取り組まなかった場合、結果が悪いだろうということは本人自身が一番よく分かっているはず。すると、「今回は真剣にテスト勉強をしなかったから仕方がない、次はしっかりと頑張るから大丈夫!」と安易な言葉を発して、自分の中に言い訳を作ってしまいがちです。
本気で取り組まなかったことで、本当に悔しいという感情は湧かないのですから、これでは次の期末テストに向けて一体どこまで本気になって取り組めるのか、甚だ疑問に思います。
「応用問題は出来たのに、基本問題で凡ミスしてしまった」
「これはケアレスミスだから大丈夫」
と毎回のように口にするお子さんを時々見かけます。こうしたお子さんは、確かに応用問題を解けるだけの力を持ち合わせている場合が殆どです。しかし、あえて厳しいことを言わせていただくと、ケアレスミスを含めた得点があなたの本当の実力。
私自身の学生時代の同級生をはじめ、塾の専任教師時代や家庭教師の仕事に携わっている現在まで、上記のような発言を繰り返しながら、なかなか改善が見られないお子さんはかなりの高確率で第一志望校の合格発表日に受験番号がないです。
入試問題などでは、大問形式で小問で最初に出した答えを使ってその後の問題を解かせていくものが多く見受けられます。この際、せっかく問題の解き方の方針が正しくても最初の答えをケアレスミスしていれば、その後の答えも当然間違えてしまいます。また出題単元の内容を正確に理解していたとしても、設問の聞き方に対して正確に受け答えが合っていなければ、得点しきることは出来ません。
ケアレスミスは、多くのお子さんたちも必ずと言っていいほど経験したことがあるかと思います。最も大切なのは、如何にしてこれを改善していけるのか、そのためには先ずケアレスミスも含めて今の自分の実力だと受け止めて認識することです。
例えテストの結果が悪くても、本気で真剣に取り組んだ子の場合は、その後の思考や行動が全く異なってくのるで、今後の成長が見込めます。中には、今までは真剣に勉強に取り組んでこなかっただけで、真剣に取り組んだら頑張った分だけそれに伴った結果が出て当然と思っていたかもしれません。
しかし、現実のテストではそこに至るまでの努力の課程は全く関係なく、得点しきれたか否かの結果だけが目の前に突き付けられるのですから、非常に厳しいものです。
暫くの間は、結果に対して納得がいかず、努力をしても無駄だった、次こそは頑張ろうという前向きな気持ちになどとてもなれない、と不満を口にしてなかなか自分の中に受け入れることが出来ないかもしれません。
では自分が今までにしてきた努力は本当に無駄だったのか?
努力したのに結果が伴ってこないと、心の中に迷いが生じて、やる気が湧かなくなることがあります。私自身も学生時代に同じような経験をしたことがあるので、とても他人事とは思えず、この気持ちは痛いほどよくわかります。人より良い結果を出すため、好きな趣味に投じる時間を厳しく制限するなど、何かを犠牲にして苦しみながらでも周り以上の努力をして然るべきだと思って勉強に取り組んだ時期。
精神的な苦しみを味わうこともなく、時間的な無駄がないことは合理的で理想のように考えがちで、一見すると、結果の伴わなかった努力は無駄なように思えるかもしれません。しかし、その時々で真剣に目の前の目標に向かって一生懸命に努力した事実は現実として残ります。
もちろん、結果が伴わなくても努力したことが素晴らしい、なんてきれいごとを言うつもりではありません。最終的に望む結果を出すための必要な過程として、結果の伴わなかった思考や行動を振り返って今後に活かすことが出来るのであれば、決して無駄な努力などないということです。
自分ではやりきれたと思っていたけど、【一体何が足りなかったのか】、【更にどうするべきだったのか】。この経験を通して、悔しい感情から自分自身の思考や行動と改めて正面から向き合って振り返ってみると、今までに気付くことの無かった様々なことに気付くことが出来、新たな考えや行動が湧き上がってきます。
思うような結果を出せなかった今回の経験があったからこそ、今まで立ち止まって見ることがなかった新たな景色を見ることが出来たはず。そこから今までには決して感じたことがなかった感情や思いが湧いてきます。
もちろん何の躓きもなく、最短ルートで無駄なく効率的に勉強に取り組み、好きな趣味への時間も確保していけることが理想なのかもしれませんが、人生は全てが思う通り順調にいくことばかりではありません。ゲームのようにリセットボタンは存在せず、過去の経験を背負ったまま、これからもまだまだ長く続いていきます。
失敗した過去をやり直すことは出来ませんし、いつまでも過去の失敗を悔いて嘆いているだけでは何も変わりません。しかし、今回の失敗を糧に、まだ見ぬ未来に向かって今するべきことを過去の行動から更に進化させるべく、力強く前に突き進んでほしいと強く願っています。
金沢市を中心に石川県内の多くの小中高生たちには、ただ単に目の前のものをこなすような勉強をするのではなく、学びの通過点としてあるテストを通して、試行→実践→検証を繰り返しながら、学ぶ喜びと自らの手で結果を作り出すことが出来る醍醐味を是非とも実感してほしい。
家庭教師アズ金沢教室では金沢市内はもちろん、石川県全域でテストの答案用紙を基にした学習相談を随時受け付けており、お子さん毎に最適な対策をご提案させていただきます。【頑張っている割にはなかなか結果が伴わない】、【どう勉強したらいいのかわからない】、などテストの結果を見て何かしら思うことがある方には、お気軽に家庭教師アズ金沢教室までお問い合わせ(0120-66-2020)いただけたらと思います。